研究テーマ | Research

モバイルコンピューティング | Mobile Computing

キーワード: 移動性(モビリティ), 無線通信, 位置情報サービス
Keywords: Mobility, wireless communication, location-based service (LBS)


Slide (1.3MB)

放送通信融合環境による次世代モバイルビデオオンデマンド配信システムの構築

スマートフォンやタブレット端末などの高性能なモバイル端末が普及し、ネットワーク経由での高画質な映像視聴への要求が高まっています。しかし、現状では多数のモバイル端末が配信サーバからの映像を同時に視聴しようとすると、映像配信サーバやその周辺ネットワークへ負荷が集中し、映像再生の失敗や途切れが発生します。そこで本研究では、モバイル端末で、さらに高品質な映像配信において、さまざまな環境で映像視聴を続けられる「次世代モバイルビデオオンデマンド配信」を実現します。配信方式は放送通信融合環境によって実現し、多数のモバイル端末で再生されるような人気の映像であっても、すぐに再生が開始され、途切れることなく最後まで視聴できます。本論文では、放送通信融合環境による次世代モバイルビデオオンデマンド配信システムの構築と実証実験について述べます。

文献情報
川上ほか, 電子情報通信学会2015年総合大会, p. 547, 2015.
関連研究
T. Kawakami et al., Construction of Next Generation Mobile Video On Demand Delivery System Using Broadcast and Communication Integration Environments, in Proc. of GCCE 2015 Demo!, pp. 372-373, 2015.

分散コンピューティング | Distributed Computing

キーワード: 負荷分散, オーバレイネットワーク, 仮想化, セキュリティ
Keywords: Load balancing, overlay network, virtualization, security


Slide (5.1MB)

複数の異なる時間間隔に基づく構造化オーバレイネットワーク構築手法の評価

IoT(Internet of Things, モノのインターネット)においては、膨大な量のデバイス(ノード)やデータ、利用者を扱うために高いスケーラビリティ(拡張性)を維持しつつ、要求されたデータを効率的に検索可能な仕組みが求められます。高いスケーラビリティの実現手法として現在、分散ハッシュテーブル(distributed hash table, DHT)や地理的な情報に基づくオーバレイネットワークなどの構築手法が提案されています。一方、「過去の8月の気温を知りたい」「過去の日曜日の消費電力量のみ表示する」など、利用者やシステムは特定の時間的な間隔を指定してセンサデータを要求することが考えられます。我々はそれらを「間隔クエリ(interval query)」と呼び、年や月、週、月、時間など、間隔クエリを効率的に処理可能なオーバレイネットワーク構築手法を提案しています。提案手法では既存のChordと同様の環状のオーバレイネットワークを想定し、一次元の時間情報に基づいてキー空間上にノードを配置します。また、年、月、週、日、時間の間隔に基づくクエリを効率的に処理するため、各ノードはキー空間上のそれらの間隔で他ノードへの仮想リンクを構築します。それら複数の間隔で構築した仮想リンクを用いることで、検討手法は要求データの担当ノードまでクエリを転送する際のホップ数を削減できます。本論文では、提案手法の評価について述べます。

文献情報
川上, 2019年度情報処理学会関西支部 支部大会, C-06, 6 pages, 2019.
関連研究
I. Stoica et al., Chord: A Scalable Peer-to-Peer Lookup Protocol for Internet Applications, IEEE/ACM Transactions on Networking, Vol. 11, No. 1, pp. 17-32, 2003.
T. Kawakami, A Construction Method for Structured Overlay Networks Based on Multiple Different Time Intervals, in Proc. of World IT Congress 2019 Jeju, pp. 81-86, 2019.
T. Kawakami, Node Virtualization for Structured Overlay Networks Based on Multiple Different Time Intervals, in Proc. of World IT Congress 2020, No. 34, 6 pages, 2020.

高度交通システム | Intelligent Transportation System (ITS)

キーワード: 交通制御, 交通需要マネジメント, 経路誘導(ナビゲーション), 観光
Keywords: Traffic control, traffic demand management (TDM), navigation, tourism


Poster (4.5MB)

需要分布に基づくロードプライシングの動的環境における検証

交通渋滞を低減するためにさまざまな道路課金(ロードプライシング、有料道路)の仕組みが提案され、各国で導入されています。我々の研究グループでは、ロードプライシングにおける需要分布に基づく料金決定手法を提案しています。提案手法では道路の料金による利用者数を大まかに把握できる環境において、経路、時間帯ごとの利用料金を需要分布に基づいて決定します。利用料金は各道路区間で交通容量を超えないという制約の下、道路事業者の総収入を最大化する利用料金の組合せ最適化を行います。しかし、実際の道路では突発的な事故などによって、交通容量などが動的に変化します。そこで本論文では、需要分布に基づく料金決定手法に環境の動的変化が与える影響を検証します。検証は計算機上のシミュレーションで行い、交通容量が減少した区間に関係する利用料金が上がることを確認しました。

文献情報
川上ほか, DPSWS2019論文集, ポスター発表, pp. 285-289, 2019.
関連研究
川上ほか, ロードプライシングにおける需要分布に基づく料金決定手法の提案, DICOMO2017論文集, pp. 934-940, 2017.
吉田ほか, ダイナミックロードプライシングにおける突発渋滞を考慮した料金調整手法の提案, 情報処理学会研究報告, Vol. 2020-ITS-80, No. 4, pp. 1-7, 2020.